陶磁器食器の県別の出荷額をみれば長崎県は岐阜県・佐賀県に次いで第3位であり、全国シェアの約15%を占めています。
近年まで、有田焼の下請け的な存在だった「波佐見焼」を「このままではダメだ!」と考えた、波佐見焼に携わる多くの方々の努力により、ハイセンスな日用食器として全国的に人気の陶磁器産地として地域ブランド化に成功し若い世代を中心に波佐見焼の指名買いが広まっています。
「特徴の無いのが最大に強み」なんて言われていたのは過去の話!先代と後継ぎが上手い具合いに世代交代でき、同じタイミングで町中に新しい風も入ってきたりなど、現在の波佐見焼は特徴が無いどころか「個性豊かなやきもの」が豊富にあり、わたしたちの食卓を豊かにしてくれています。
そんな波佐見焼の中でも特に人気のショップを中心に「窯元めぐりの旅」をしてきたので、記事にしてまとめてみました。
natural69(ナチュラルロック)
子育て世代のママさんたちに大人気のnatural69!
自社デザイナーによるオリジナル商品の開発を波佐見焼・有田焼のいくつかの窯元と行っているところが特徴です。
かわいい絵柄のヤンケシリーズやココマリンシリーズの他にも、簡単な形と線でできたパターン柄が特徴のスウォッチシリーズは幅広い世代に人気の商品です。
本社倉庫の直営ショップの商品は30%OFFで購入することができます。
アウトレット価格のB級品などもあり!
natural69以外の商品も少しだけ展示してありました。
natural69 ウェブサイト
東彼杵郡波佐見町 村木郷2311
0956-85-3427
営業時間 9時から17時
店休日 土・日・祝
マルヒロ
2021年9月に直営店舗を有田から波佐見町内に移転されました。
移転オープンしてから、さっそく直営店舗へ行ってきたのですが、写真を取り忘れてしまったのでウェブサイトから切り抜きをお借りしております。(2021年10月12日追記)
「HASAMI」というシリーズが東京で人気になり「ものはら」「BAR BAR」などのシリーズを次々と立ち上げ、若者を中心に支持されている人気ブランドの一つ。
自分の大好きな友達に「カッコいい器だ」と言わせたい。という考えでこのブランドをやっています。と仰るマルヒロの馬場匡平さん。
目の前の友達を喜ばすことができれば、多くの人に支持されるかもしれない。というすごくシンプルな発想の元、作品造りをされてきたようです。
最近だと、紙コップに見えるカップや、紙皿に見えるお皿などがインスタで話題になっていたのが印象的でした。
残念なのが店舗での販売は割引などはなく、すべての商品が定価販売でした。
現在は店舗内にコーヒーを飲むことができるスペースもあります。
敷地内に公園も併設され家屋連れでお出かけすると楽しいと思いますよ!
マルヒロ ウェブサイト
長崎県東彼杵郡波佐見町湯無田郷682
0956−37−8666
営業時間 10時から18時
NISHIYAMA
陶器メーカーならではのレトロな建物が素敵なNISHIYAMAの本社ギャラリー!
駐車場から店舗へ歩くだけでもワクワクする雰囲気がとても良いです。
入店するとすぐにコーヒーを入れてくれました。
葉っぱのデザインのフォレッジシリーズがシンプルでかわいく色合いも素敵です。
上の写真の真ん中にある千鳥柄のデザインも素敵で、いままでに有りそうで無かった千鳥柄を陶器にしたのは素晴らしいアイデアでとても素敵なお皿でした。
グラタン皿や小物などの商品もあり。
店内の商品は新作以外、30%OFFで購入することができます。
NISHIYAMA ウェブサイト
東彼杵郡波佐見町折敷瀬郷1087
0956-85-3024
営業時間 10時から17時
店休日 日曜日
oyane
西海陶器のギャラリーショップOYANE。
僕みたいな陶器ど素人でまったくの部外者が言うのもアレですが、西海陶器の児玉盛介会長さんが頑固ジジイで新しい風が入ってくるのを嫌うような人物だったら今の波佐見は無かったんじゃないかと思うほど、波佐見の発展に尽力した貢献者のひとりだと思っています。
(2021年春、波佐見焼のブランド向上や販路拡大に取り組むなど陶磁器産業の発展に尽力したとして旭日双光章を受賞されました)
西の原にあるモンネルギムック主幹、岡田さんは建物の所有者である児玉さんから「好きなようにやってみろ」と言ってもらったことがポイントだったと振り返り、波佐見に人が集まる理由の一つは児玉さんの言う「好きなようにやってみろ」という姿勢ではないかと仰っています。
自分の経験を生かしてアドバイスしつつ若者の意見も大切にする。こういうオジサン大好きです!
そんなオジサン(←失礼)のギャラリーショップがOYANEです。
店内は匣鉢を積み重ねたデザインが目を引くシンプルな雰囲気です。
すべての商品が30%OFFで購入することができ、中には50%OFFのセール品もあります。
帰りにトイレに入ったら便器にもデザインが施されていました。
OYANEではぜひおトイレにも立ち寄ってほしい。
OYANE ウェブサイト
東彼杵郡波佐見町折敷瀬郷2204-4
0956-85-3151
営業時間 9時から18時
店休日 年中無休(年末年始のぞく)
WAZAN
OYANEの向かい側にあるWAZANアウトレットもぜひ立ち寄ってほしいお店です。
アウトレット価格の商品がずらりと並んでいます。
職人さんの手作業で作りだす「ワビカップ」、レトロな雰囲気が特徴の「レリーフラワーパレードシリーズ」など、シンプルで使いやすいデザインの器から、素敵なデザインの器まで幅広い陶器が揃っています。
アウトレット店お隣の本社事務所にも展示場があります。
本社展示場では一級品を30%OFFで購入することができます。
WAZAN ウェブサイト
東彼杵郡波佐見町折敷瀬郷2200−1
0956-85-2471
営業時間 10時から17時
定休日 不定休
白山陶器
店内撮影禁止のため店内の写真はなし!
白山陶器本社ショールームでは限定品など、一部の商品を除き30%OFFで購入することができます。
白山陶器本社ショールーム ウェブサイト
長崎県東彼杵郡 波佐見町湯無田郷1334
0956-85-3251
営業時間 9時から16時まで
店休日 日曜日
くらわん館(陶芸の館)
お時間がない人、どこの窯元の商品がいいのかわからない人。そんな人は、やきもの公園の敷地内にある観光交流センター1階「くらわん館」へ行ってみてはいかがでしょうか。
くらわん館では、波佐見町内35の窯元や商社の焼物を見ることができ、(購入も可)ひと目でたくさんの商品を見比べることができるのが特徴です。
くらわん館でお気に入りを見つけて、その窯元へ行ってお買い物をする!という方法もおすすめです。
陶器じゃないんだけど、このSS(スーパーステンレス)茶こしが気になりました。
一般的な茶こしは網の目なっていますが、こちらの商品はステンレスの筒に小さい穴が開いた形状になっていて、お手入れがしやすそうでした。
麦茶のシーズンじゃなかったら購入してたんだけど・・・
くらわん館 ウェブサイト
東彼杵郡波佐見町井石郷2255−2
0956-26-7162
営業時間 9時から17時
定休日 12月31日 1月1日 1月2日
南創庫
波佐見の大人気スポット西の原にある南創庫。
「essence 」西海陶器のオリジナルブランド。
「HASAMI PORCELAIN」L.Aを拠点に活動する篠本拓宏さんのディレクションにより生まれた作品。
「Tha Porcelains」クロスステッチデザイナー大図まことさんとessenceの阿部薫太郎さんが手掛ける陶磁器ブランド。
「common」波佐見西海陶器から2013年に独立した東京西海株式会社が取り扱うブランド。
平たい器と深さのある器を重ねることができ、容器のような形状になるところが特徴のハサミポーセリン。
男性って、こういうギミックっぽいデザインが好きで、僕も欲しかったんだけど、お隣から「んで、何に使うの?」とツッコミを入れられて購入を断念。
インスタでハサミポーセリンと検索すると、キレイに盛り付けられた料理の写真がたくさんヒットするんだけど、とても僕には作れそうもない料理ばかりだった。
でもやっぱり欲しい。来年の陶器市で買おうかと計画中。
エッセンスは西海陶器が運営するオリジナルブランドです。
テーブルウェアの他にもインテリア雑貨の開発もしています。
「common」シリーズ第一弾のプロダクトデザインは角田陽太氏。
「共有の」「普通の」「特別な身分の無い」「慣用的な」をコンセプトのもとデザインされた総合テーブルウェア。
陶器だけでなく、ナイフやフォークなども取扱っているブランドです。
ファミコン世代の僕が懐かしくなるようなドット絵風のデザインが特徴的なザ・ポーセリンズ。
南創庫 Facebookページ
東彼杵郡波佐見町 井石郷2187−4
0956-76-7214
営業時間 11時から18時
店休日 水曜日
中尾山
中尾山にある18の窯元の作品が展示販売されているのが中尾山交流会館です。
この日は「休館日」の札が・・・
佐賀県伊万里の大川内山に行ったことがある方はイメージしやすいと思いますが、まさにあの雰囲気で中尾山という山に窯元が点在している地区です。
散策マップがウェブ上で公開されているようで、時間がある方はゆっくり窯元めぐりを楽しんでみてはいかがでしょうか。
中尾山交流会館
東彼杵郡波佐見町中尾郷157
0956-85-2273
営業時間 9時から17時
定休日 火曜日
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