1月某日、山口県下関市の「春帆楼」に宿泊しました。下関を旅先に決めた、たった一つの理由が「ふぐを食べたい」というアツイ想い。寒い時期が美味しい「ふぐ」。この時期にアツアツのふぐちり鍋をホフホフしながら食べることを想像しただけでヨダレが。
前回の記事に詳しく書きましたが「春帆楼」は、ふぐ料理公許第一号。下関春帆楼本店に始まり、今では東京、大阪、愛知、兵庫、広島、福岡と全国各地でふぐ料理を堪能することができる老舗中の老舗なのです。
そんな春帆楼のふぐ料理。下関春帆楼本店に宿泊した場合、どのようなコース料理が夕食に提供されているのでしょう。春帆楼に宿泊しようと考えている多くの方が、夕食のふぐコース料理はどんな内容なんだろう?と疑問に思っているのでは。
というわけで、下関春帆楼本店に宿泊したさいにいただいた夕食のふぐコースを紹介したいと思います。
下関春帆楼本店を予約するさいに利用したのは「一休.com」という大手旅行サイト。予約確認のメールを見てみると、プラン名称が「【旬の食旅】ふくを春帆楼特製のポン酢で召し上がるふくちり通常の2倍お付けした満腹ふく鍋コースプラン」となっています。
なんとも長いネーミングのプランですが、宿泊予定日で検索したときに一番お安いプランでした。この次のランクのプランだと一番安いプランから一人一万円ほどプラスした宿泊料金なっていたと思います。
というわけで一番安いプランの紹介で申し訳ないのですが参考までに。それではふぐコースのご紹介です。
前菜 ふぐの煮凍り タコわさ 合鴨燻製 山葵真丈 柿なると 松葉銀杏 唐千寿カステラ
宿に到着してすぐに風呂に入り、夕方からビールを飲んでいたので、料理を食べるときは焼酎からスタートしました。焼酎のつまみには、鯛わた、タコわさがサイコーです。
お酒のメニューはビール、日本酒、焼酎、ワインなど一般的なアルコール類は取り揃えてあります。
初めて就職した会社のお給料はとても安かったのですが、何故だか忘年会だけはとても豪華な料亭ばかりでした。社長が美味しいものを食べるのが好きだった。ということもあり、いろいろ美味しいものをご馳走になった思い出が。
そのときに教えられたのが、「お椀は蓋の裏も見てお店のこだわりを感じろ」というもの。その教えが、マナー的に正しいのかどうかを僕は知りません。でもいまだに、ちょっといい和食屋さんなどへいくと、お椀の蓋の裏に描かれてある絵を眺めてしいます。
お椀をすすっているときにいつも思う。日本人に生まれて良かった。身がしっかりしている真丈がとても美味しい。お口の中がホフホフ。
ブログを書きながら数えてみました。写真の一皿が一人前。二十一切れのふぐ刺しを楽しむことができる。あなたに与えられたチャンスは二十一回。さぁ存分に楽しんでください。
宿泊をお高いプランにランクアップすると、ふぐ薄造り量がもう少し多くなるのではないかと思う。詳しくはお店に確認してみてください。
ふぐ刺しは淡白なので「味がない」という意見が多いかと思います。「味がない」とまでは言わないにしても「ふぐ刺しうめー!サイコー!」とまでは言えないかと。ふぐ刺しは、味というよりは食感を楽しむものでしょうか。薬味で味を変えながら楽しみましょう。
写真は一人前。しっかりと身が味わえる部位とコラーゲンたっぷりプルプル食感が楽しめる部位。さぁ、あなたはどちらがお好みでしょうか。薄い衣でサクッと揚げられた唐揚げは絶品でした。アッサリしたふぐと唐揚げの油分が合体したときそこには奇跡が!
写真は二人前。白子が光り輝いています。一人一ヶ所分の部位は食べれるような分量です。
お野菜とふぐを土鍋でグツグツします。この待ってる間もワクワクして楽しい。雑炊が待ってるから「良い出汁でろぉ〜!良い出汁でろぉ〜!」「ありがとうありがとう!美味しくなれぇ〜!」とおまじないをかけながら待ちます。
魚でもない肉でもないこの素敵な食感。幸せすぎて涙が出てきた。(ホントは出てないけど)
ふぐの上品な味が一番楽しめるのはやはりお鍋かと。春帆楼特製のポン酢がこれまた美味しく、ふぐの旨味を上手に引き出していました。「ポン酢さん!あなたは名監督のようでした」
ふぐの白子は初めて食べた!と思う。過去に食べた記憶がないので…
お初にお目にかかります。どうぞよろしくね。ということで白子をパクリと食べてみた。「とろけて無くなったよ」。食べた瞬間にとろけて無くなった!という表現は、ふぐの白子のためにあるコトバだと気付かされました。
クリーミーで濃厚な味を口の中に残しつつ、すぐに旅立って行った白子さん。今度はいつ会えるだろうか。また会う日まで。
僕は小食である。大食漢の対義語があればそれに分類される。他人と食事をするような機会があればその都度、「食べないねぇ」「小食だね」などと非難されてきた。バクバク食べる人の方が健康的で可愛げがあるのかもしれない。
そんな僕がふぐ雑炊をお代わりしました。なぜだかお腹にスルスルと入ってゆく不思議。食事前からビールもたくさん飲んでいたので、そこそこお腹も膨れていたとは思うのに。
「ありがとう!ありがとう!」と念じながらふぐをグツグツしたのが良かったのでしょう。あっさりしている中にもふぐの良い出汁がでていて、とても美味しい雑炊を〆に食べることができました。「ありがとう!」
最後にフルーツとわらび餅、さっぱりとしたデザートをいただきました。
これで夕食のふぐコースは以上です。いかがでしたか?量が少ないよ。と思われた方もいらっしゃるでしょうか。小食の僕は、けっこうお腹いっぱいと感じる分量でしたが、たくさん食べる方は量が少ないかもしれません。
ふぐは何と言っても高級魚。ガツガツパクパクとたくさんの量を食べるわけにもいかないで、これぐらいの量が適量だとは思います。
あとは、少し上のプランに変更することでコースの品数が増えるとは思います。せっかくなので、もっとじっくりたっぷりとふぐ料理を堪能したいと思われた方は、プランをランクアップしてふぐコースを楽しんでみてはいかがでしょうか。
というわけで、一番安いプランで「下関春帆楼本店」に宿泊したさいに、夕食で提供されたふぐコースを紹介してみました。このブログをきっかけに、春帆楼へ宿泊してみようと思われた方が一人でもいれば嬉しく思います。あなたの旅が素敵なものになりますように。