熊本県山鹿市平山温泉にある「湯の蔵」へやってきました。
こんかいの旅は、近場でリーズナブルに温泉を楽しむ!
というコンセプトのもと計画を立て、熊本県山鹿市と福岡県柳川史を中心に観光してきました。
リーズナブルな旅ということで、安くて温泉を満喫できるお宿が無いかな?と探していたところ、ガールフレンドが「湯の蔵」だったら安いし温泉もたっぷり楽しめます。ということで、湯の蔵を予約してみることに。
「湯の蔵」の特徴は全室に露天風呂がついた離れ造りという、ちょっとリッチな雰囲気が漂っているのにもかかわらず、2名1室の料金が13210円(平日)というリーズナブルなところです。(2名で26420円。もちろん夕食・朝食付き!)
15000円未満でお部屋に露天風呂があるところはあまり多くない印象なので、それだけでもお得な予感。
それではさっそくお部屋の紹介を!
湯の蔵
お部屋
湯の蔵は日帰り温泉も営業している旅館です。
駐車場には日帰り温泉のお客さんの車がたくさん停まっていますが、宿泊客用の駐車場も確保されていますのでご安心ください。
受付でチェックインを済ませ「きりしま」というお部屋へ案内していただきました。
湯の蔵には「福亭」と「寿亭」という2つの宿泊施設があり、「福亭」の方がリーズナブルで「寿亭」のほうが2000円お高い料金設定になっています。
(こんかいは、かなりケチって福亭を選択)
福亭は全部で10室あるようで、宿泊人数などによってお部屋がわかれているようです。
玄関を入って右の引き戸が部屋への入口です。
正面に見えている引き戸は鍵が掛かっていて開けることができません。たぶん、掃除道具とかが入っているんじゃないかと想像。
広くもなく狭くもなく、至って普通の和室です。
仲居さんは、お部屋の説明もそこそこにお茶を入れることもなく、「今日はどちらから?」などと無駄口を叩くこともなくサササーっと退室されました。
(それでいいと思う。こちらも疲れているから、あまりダラダラ話されても困るときあるし)
逆方向から見た図。
すごくキレイでもないし、すごくボロでもない。普通の和室です。
ふすまを開けると気持ちばかりの広縁付き。
椅子が一脚しかないので向かい合って語り合うのは無理っぽいです。
広縁に冷蔵庫やポットなどが置いてあります。
じつは、広縁の外は宿泊客の通路になっています。
ふすまを開けていると部屋の中が丸見えなのです。
通路は行き止まりになっており、一番奥の部屋は外を人が通ることはないんだけど、受付に近い部屋になるにつれ宿泊客が部屋の前を通る回数が増えてしまいます。
クローゼットに洋服を掛けて部屋着に着替えます。
(作務衣が置いてありました。浴衣を希望する人はフロントへ電話すると持ってきてくれるそうです)
テレビは押入れの下段に設置してあります。
旅先で観る夕方のローカル放送が好きです。
お風呂
湯の蔵最大の特徴は、リーズナブルな価格なのに部屋に露天風呂があるところ!
洗い場も露天ですが、まぁ宿泊料金がお安いので文句は言えません。
シャンプー・リンス・ボディソープは馬油でした。
あとは女性は嬉しいであろうクレンジングなどもあります。
平山温泉の特徴は無色透明なんだけど、うっすらと硫黄のニオイがするところです。
ざぶん、と飛び込んでみたところ、若干ヌルい気がする。
そんなときは熱いお湯が出るボタンがあるのでプッシュ!
基本的に24時間源泉掛け流しなんだけど、熱いお湯が好きな僕には少しばかりヌルく感じてしまった。
でも、ヌルいお湯にながい時間入るのがベストなんでしょ?
平山温泉のお湯は美肌の湯として有名で某嬉野温泉のお湯よりしっとり感があり、お肌がツルツルになりました。
んで、最終的にトータルで3回ほど入浴しました。今のガールフレンドとお付き合いする前は、温泉とか全然興味なかったんだけど、ガールフレンドが温泉大好きであちこち連れて行ってもらううちに、僕もだんだんと温泉が好きに!
自宅でも万年シャワー派だった僕は、当初カラスの行水で数分間しかお湯に浸かることしかできなかったんだけど、いまでは、ガールフレンドよりもながく温泉を楽しむまでになってしまいました。
温泉成分表も貼っておきます。
そういえば、加藤清正公もあせもの治療に平山温泉へやってきたとか。
きっとお肌に良い泉質なんだと思う。
脱衣所。
アメニティは必要最低限といったところ。
タオルはバスタオルと普通のタオルが一組ずつ用意されていました。
ゴシゴシ身体を洗うやーつもありましたよ。
トイレは水洗のウォシュレット付き。
きれいに掃除されていた印象。
宿泊者専用大浴場
湯の蔵はすべての部屋に露天風呂があるのが特徴なのですが、それに加え宿泊者専用の大浴場もあります。
宿泊者専用の大浴場があるのは福亭から少し歩いた寿亭の先。
ほんの少しだけあるきますが、なかなか雰囲気のある道のりでちょうどよいお散歩コース。
運がよければホタルを見ることもできるらしく、お宿の方に今年はもうホタル見れましたか?とたずねてみたところ「今年はまだ見た!という話は聞いてません」とのこと。少しだけ時期が早かったらしい。
大浴場は石造りの露天風呂でした。
各部屋に露天風呂があるからなのか、利用者は誰もいなかった。
タイミングがよければ、大浴場を独り占めできるかもしれません。
洗い場はシャワーが2本しかないので、混み合ってくるとたいへんかも。
体は各部屋で洗ってきて、大浴場ではゆっくりお湯を楽しむだけとかのほうがよさそう。
(駐車場のよこにある、日帰り温泉を利用することもできます)
食事
湯の蔵での食事はフロント横にあるお食事処山ぼうしという広間でいただきます。
チェックイン時に「お食事は18時からです」と言われ、食事の時間が決まっているのは初めてだなぁ、と思いながらも別の時間に変更してもらう理由もないので18時からいただきました。(よほどの理由があれば時間変更してもらえるかもしれないけど、原則は18時からのようです)
山ぼうしへ18時ちょうどに到着したのですが、他の宿泊客全員がすでに食事をはじめていて、室内の写真を撮影することができなかった。
お部屋に露天風呂があるような旅館って若いカップルとかが多いんだろうなぁ、と勝手に想像していたんだけど、食事処に集まっていた宿泊客は、全員僕より年上!というより、僕の親世代?と言っても過言ではない世代ばかりでマジでビックリしました。
ということで、皆さん集合が早かったようです(笑)
メニュー
食前酒 グレープフルーツ酒
先付 養老豆腐 イクラ 山芋 旨出汁
前菜 海老もろみ焼き 粟麩松葉 穴子のクリームチーズ和え 五月豆素揚げ 干し大根阿茶羅漬け はじかみ
強肴 大阿蘇どりタタキ オレンジポン酢(ホワイトセロリ・赤玉ねぎ・水菜)
吸い物 海老 玉子豆腐 グリーンピースすり流し 五色あられ
お造り 季節の魚四種盛り
蓋物 筍万十 木の芽味噌あん
焼物 真鯛の包み焼き(パプリカ・ヤングコーン・ブロッコリー・茄子)
油物 太刀魚利休揚げ ししとう レモン
ご飯 平山産
香の物 三種盛
止椀 しじみ 小ねぎ
甘味 マンゴーゼリー キウイ パセリ
最後にお夜食のおにぎりまで。こういうほんの少しの心遣いが嬉しいですね。
容器が素敵なので勝手に持って帰ってしまう人がいるらしく、容器は売店で販売してますから。の張り紙がしてあった。
朝ごはん
品数たっぷりの朝ごはん。
中でも美味しかったのが、豆乳豆腐です。
甘みもあって食感もよく、タレをつけて食べるとサイコーです。
食後のコーヒー。
宿泊料金がとてもリーズナブルだから、ハッキリ言って料理には期待していなかったんだけど、特に不満はありませんでした。
メチャクチャ美味しいか?と聞かれたら、そうとは言えないけど、じゃぁ不味かった?と聞かれると、そこは否定できます。不味くはないし、普通に美味しいです。
お値段がお値段だけに、高級食材とかは出てきませんが、別に高級食材を食べに来た訳じゃないし、熊本特産の馬とか赤牛を食べたければ、そういう専門店に行って食べれば良いわけだし。
宿泊料金から考えると満足な内容でしたよ!
まとめ
(売店の様子)
はっきり言って平山温泉って何もありません。
同じ熊本県にある黒川温泉と比べると雲泥の差!とまでは言わないけれど、とても対称的な温泉地だと思います。
黒川はカップルで浴衣を着て、あの川沿いを歩くだけでも絵になるし、お土産品屋さんの賑わいなどもある。
それに比べて平山温泉には何もありません。ただただ田畑の間に温泉宿・日帰り温泉などが点在しているのみ。グーグルマップで確認してみるとハッキリとわかるんだけど周辺には何もありません。
ひとっ風呂浴びて、下駄を突っかけ宿の周辺を散歩してみたんだけど、出会ったのは土佐犬を散歩していたご夫婦のみ。
そんな何もない平山温泉がどうして満足度の高いランキング上位になるのかを考えたときに、僕は平山温泉の一番の強みに気が付きました。
「泉質が良い」ことです。
平山温泉というところは、ただただ純粋に「温泉」を楽しむ温泉地だということに尽きるんじゃないかと。
今のガールフレンドとお付き合いをはじめた当初、温泉好きのガールフレンドに一番好きな温泉地ってどこ?と聞いたときに「平山温泉」と答えたことを僕は覚えていました。(言った本人は記憶にないみたいだけど)
へぇ〜平山温泉ってどんなところ?と聞くと何もないけど、泉質が好き。と。
そしてこんかい初めて平山温泉に来てみて、僕もまったく同じ感想でした。
「何もないけど泉質が好き」
九州で美肌の湯と言えば嬉野温泉がとても有名だけど、嬉野のお湯より平山温泉のお湯の方がしっとり感が強く、美肌感で言えば平山温泉のほうがお肌スベスベになるような気がしました。
僕は全然温泉詳しくなくて、まだ数か所しか行ったことないんだけど、雲仙の小地獄の次に平山温泉のお湯が肌に合っていたような気がします。
そんな純粋に温泉を楽しむ平山温泉のお宿には部屋に露天風呂があるのがマストな訳で、そんな希望を叶えてくれるのが「湯の蔵」です。
することが無いから温泉に入る→泉質が良い→長風呂する→あがってゆっくり→することが無い→温泉に入る→泉質が良い→長風呂する→あがってゆっくり→することが無い→温泉に入る→泉質が良い→長風呂する→あがってゆっくり→することが無い→温泉に入る→泉質が良い→長風呂する→あがってゆっくり。
気がつけば無限ループ的に温泉を楽しむことができて、これが大浴場だけだとそういう訳にはいきませんよね。お部屋に露天風呂があるから、ダラダラと純粋に温泉を楽しむことができる。
お食事処で見た宿泊客にお年寄りが多かったのは、皆さん純粋に温泉を楽しみにきていた証拠ではないでしょうか。
年齢を重ねイロイロと自由が効かなくなってくると、大浴場よりもお部屋に露天風呂があったほうが都合がよい場合もあるのかもしれませんね。
そんなこんなで、平山温泉「湯の蔵」は、お年寄りにもオススメだし、若いカップルにもオススメのお宿だと思いました。
チェックアウト後の車内で「泉質が良かった!日帰り温泉でもいいからまた来たいね」といった僕に「距離的に日帰りはキツいかな。また泊まりで!」とガールフレンド。
ということで、多分きっと絶対に平山温泉にはリピートすると思う。そのぐらいお湯が良かった!
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